来客用スペースへの長時間駐車や契約区画への無断駐車は、居住者の利便性を損なうだけでなく、住民同士のトラブルにも発展しかねません。
しかし、違法駐車を発見したからといって、勝手に車を移動したり傷つけたりすると、かえって法的なトラブルになる可能性があります。
この記事では、マンションの違法駐車を発見した際の対処法や、警察への相談、罰金・損害賠償請求の可否について解説します。
この記事の3行まとめ
- マンションの違法駐車を発見したら、写真や動画で証拠を残し、管理会社や管理組合へ相談する
- 私有地の違法駐車は警察が対応できない場合も多く、勝手なレッカー移動やタイヤロックなどの自力救済は避ける
- 看板やカラーコーン、防犯カメラの設置などの対策を行い、違法駐車の再発防止に取り組むことが大切
マンション内の違法駐車に悩んでいる方は、参考にしてみてください。
マンションの違法駐車とは

マンションの違法駐車とは、本来駐車が認められていない場所や契約者以外の区画に車を停める行為を指します。
違法駐車は車両の出入りを妨げるだけでなく、緊急車両の通行や住民の安全にも影響を与えるため、放置せず適切に対応することが大切です。
マンションの違法駐車を発見したときの対処法

マンションの違法駐車を発見しても、どうしたらいいのか分からず困った経験があるオーナーさんもいるのではないでしょうか。
そこで、マンションで違法駐車を見つけたときの対処法を紹介します。
写真や動画で証拠を残す
違法駐車を発見したら、まず証拠を残しましょう。
撮影する際は、以下の情報が分かるように記録することが重要です。
- 車両全体
- ナンバープレート
- 駐車場所
- 駐車日時
証拠があれば、管理会社や警察へ相談する際に状況を説明しやすくなだけでなく、後日トラブルになった場合にも客観的な資料として活用できます。
管理会社や管理組合へ連絡する
証拠を確保したら、管理会社や管理組合へ連絡しましょう。
違法駐車している車が入居者の来客である可能性もあり、管理会社であれば所有者や関係者を特定できる場合があります。
また、管理規約に基づいた対応を行う必要があるため、個人の判断で行動する前に相談することが大切です。
張り紙や警告文で注意する
管理会社の指示がある場合や管理規約で認められている場合は、警告文による注意を行うこともあります。
ただし、張り紙を行う際はワイパーに挟む程度に留めましょう。
車体を傷つけたり塗装を傷めたりすると、逆に損害賠償を請求される可能性があります。
必要に応じて警察へ相談する
違法駐車の状況によっては、警察への相談を検討しましょう。
例えば、車両や歩行者の通行を妨げている、長期間放置されている、トラブルの拡大が懸念されるといった場合は、警察に相談するのがおすすめです。
警察が直接解決できるとは限りませんが、状況によっては適切なアドバイスを受けられる場合があります。
マンションの違法駐車で警察は対応してくれる?

マンションの駐車場や敷地内は私有地であるため、違法駐車は原則として民事上の問題と判断されることが少なくありません。
そのため、公道上の駐車違反のように警察が取り締まりやレッカー移動を行うケースは限定的です。
ただし、放置車両の疑いがある場合や犯罪に関係している可能性がある、緊急車両の通行を妨害している場合は、対応してもらえます。
まずは管理会社や管理組合へ相談し、そのうえで必要に応じて警察へ相談しましょう。
マンションの違法駐車に罰金や損害賠償は請求できる?

違法駐車されたからといって、個人や管理組合が自由に罰金を徴収できるわけではありません。
法律上の根拠がないまま「罰金○万円」と請求すると、トラブルになる可能性があります。
一方で、違法駐車によって実際の損害が発生した場合は、損害賠償を請求できる可能性があります。
例えば、契約者が駐車できなかった、臨時駐車場の利用料が発生した、管理対応のために費用がかかったといったケースです。
悪質な違法駐車が繰り返される場合は、弁護士への相談や法的措置を検討しましょう。
違法駐車車両にやってはいけない行為

違法駐車への対応を間違えると、逆に損害賠償を請求される可能性があります。
ここでは、違法駐車車両にやってはいけない行為を紹介します。
勝手にレッカー移動する
違法駐車されているからといって、無断でレッカー移動を行うのは避けましょう。
移動中に車両へ損傷を与えた場合、責任を問われる可能性があります。
タイヤロックを行う
車を動かせないようにタイヤロックを行う行為も注意が必要です。
相手の車両利用を妨げる行為として問題になる可能性があります。
車を囲んで出られなくする
自分の車やコーンなどで囲み、出庫できない状態にする行為も避けましょう。
新たなトラブルを招くだけでなく、法的責任を負う可能性があります。
車を傷つける
腹が立ったとしても、車体を傷つけたり落書きをしたりしてはいけません。
違法駐車を理由にしても正当化されることはなく、器物損壊などの責任を問われる可能性があります。
自力救済は禁止されており、逆に損害賠償請求を受けるリスクもあるため注意しましょう。
マンションの違法駐車を防ぐ対策

違法駐車は発見するたびに対応が必要となるため、管理会社や管理組合、居住者にとって大きな負担となります。
そのため、違法駐車が発生してから対処するだけでなく、日頃から予防策を講じることが重要です。
ここでは、マンションで実践しやすい違法駐車対策について解説します。
駐車禁止看板を設置する
無断駐車禁止の看板は、違法駐車の抑止効果が期待できます。
目立つ場所に設置することで、駐車禁止区域であることを明確に伝えられます。
カラーコーンやチェーンを活用する
空きスペースや共用部分には、カラーコーンやチェーンを設置する方法も有効です。
物理的に駐車しにくい環境を作ることで、違法駐車の発生を防ぎやすくなります。
防犯カメラを設置する
防犯カメラは抑止効果だけでなく、証拠の確保にも役立ちます。
常習的な違法駐車への対策として有効な方法の一つです。
管理規約や利用ルールを周知する
入居者や来訪者に対して、駐車場の利用ルールを定期的に周知することも重要です。
掲示板や配布物などを活用し、違法駐車が禁止されていることを継続的に周知することで再発防止につながります。
マンションの違法駐車は冷静かつ適切に対処しよう

マンションの違法駐車は、住民同士のトラブルや安全性の低下につながる問題です。
違法駐車を発見した際は、まず写真や動画で証拠を残し、管理会社や管理組合へ相談しましょう。
また、必要に応じて警察への相談を検討することも大切です。
一方で、勝手なレッカー移動やタイヤロック、車両を傷つける行為などは避けなければなりません。
冷静かつ適切な対応を心がけ、トラブルの早期解決を目指しましょう。