マンション投資の共有名義は危険?夫婦間のリスクを徹底解説

マンション投資の共有名義は危険?夫婦間のリスクを徹底解説

この記事の3行まとめ

  • 住宅ローン控除の対象外
  • 贈与税のリスクに注意
  • 出資割合と持分の一致が重要
目次

マンション投資を共有名義で進めたいと考える夫婦は少なくありません。

持分割合を正しく登記すれば、贈与税などのリスクを回避しやすくなります。

本記事では、共有名義での投資に伴う税制上の注意点と、離婚や相続が発生した際の扱いまで解説します。

読み終える頃には、夫婦で話し合うべき論点が明確になっています。

マンション投資の共有名義|仕組みとメリット

仕組みを「PLAN」で表している。積み木に一文字づつ「PLAN」と書いてある写真

マンション投資においては、夫婦それぞれが出資した割合に応じて持分を設定します。

共有名義には、相続税評価額を按分できる、片方の収入だけでは組めないローンを合算で組める、といった実務上のメリットがあります。

まずは基本の仕組みから確認していきます。

共有名義の意味と持分割合の決め方

共有名義とは、一つの不動産について複数人が所有権を持つ登記の方法です。

なぜこの仕組みが使われるかというと、一人では負担が大きい物件でも夫婦で費用を分担すれば購入しやすくなるからです。

たとえば四千万円の物件を夫婦で二千万円ずつ出資した場合、持分割合はそれぞれ二分の一になります。

出資割合と異なる割合で登記すると、贈与とみなされる可能性があるため注意が必要です。

持分割合は、実際に負担した金額に応じて正確に設定することが欠かせません。

住宅ローン控除は投資用でも使えるか

投資用マンションでは住宅ローン控除を利用できません。

住宅ローン控除は、自分が居住する住宅を対象とした制度です。居住用として共有名義にした場合は、夫婦それぞれが控除を受けられ、節税効果が高まります。

投資用と居住用では適用条件が大きく異なるため、購入目的を明確にしたうえで検討する必要があります。

混同したまま契約を進めると、想定していた節税効果を得られなくなる可能性があります。

共有名義でかかる贈与税の落とし穴

共有名義における贈与税とは、出資割合と持分割合にズレが生じた際に課される税金です。

国税庁の定める贈与税の基礎控除は、年間百十万円までとされています。

出資割合と登記上の持分がどのように扱われるか、パターン別に整理しました。

ケース持分割合贈与税の有無
出資割合と持分割合が一致出資割合どおり発生しない
出資割合より持分割合を多く設定出資割合を超える割合発生する可能性が高い
一方のローン返済を他方が肩代わり変更なし肩代わり分に課税される場合がある

出資割合と持分割合が一致しているかを、登記前に必ず確認しておく必要があります。

出典:国税庁「No.4402 贈与税がかかる場合」

共有名義の夫婦間リスク|デメリットと離婚時の扱い

女性が胸元で人差し指をクロスさせてバツを表している。指の近くに「Demerit」と書いてある写真

共有名義には、夫婦の関係性そのものに関わるリスクも存在します。

とくに売却や相続の場面では、共有者全員の合意が求められるため、注意が必要です。

ここでは、投資用マンションを共有名義で持つ場合に起こりやすい問題を具体的に確認します。

売却に共有者全員の同意が必要な理由

共有名義の物件は、共有者全員の同意がなければ売却できません。

持分割合に関わらず、一人でも反対すれば手続きは進まなくなります。

とくに次のような場面で、意見の相違が起こりやすくなります。

  • 売却のタイミングをめぐる判断の違い
  • 売却価格に対する希望額の違い
  • 資金の使い道に関する意見の違い

意見がまとまらない状態が続くと、物件を現金化できないまま時間だけが過ぎてしまいます。

離婚した場合、投資用物件の共有名義はどうなるか

離婚後も、共有名義の状態はそのまま継続します。

自動的に持分が解消されたり、名義が変更されたりすることはありません。

財産分与の話し合いにおいて、持分をどちらかに集約するか売却して分けるかを決める必要があります。

話し合いがまとまらない場合、裁判所を通じた共有物分割請求という手続きに進むケースもあります。

投資用物件は居住用と異なり、賃料収入の扱いも合わせて整理しなければならない点が特徴です。

相続で共有者が増え続けるリスク

共有者の一方が亡くなると、その持分は相続の対象になります。

相続人が複数いる場合、共有者の人数はさらに増えていきます。

法務省は令和六年四月から相続登記を義務化しており、放置すれば過料の対象になる可能性もあります。

共有者が増えるほど、売却や修繕についての合意形成は難しくなっていきます。

将来の相続まで見据えて、持分の扱いを早めに話し合っておくことが欠かせません。

よくある質問|共有名義でのマンション投資に関する疑問

Q.ペアローンと共有名義は同じ意味ですか

A.同じではありません。ペアローンは融資の組み方を指し、共有名義は登記上の所有形態を指します。ペアローンを利用した場合でも、持分割合は別途登記で定める必要があります。

Q.共有名義の持分だけを売却できますか

A.自分の持分のみであれば、他の共有者の同意なく売却できます。ただし買い手が見つかりにくく、価格も下がりやすい点に注意が必要です。

Q.共有名義から単独名義に変更する方法はありますか

A.一方が相手の持分を買い取る方法や、売却して代金を分ける方法があります。合意できない場合は、共有物分割請求という手続きも選択肢になります。

まとめ|夫婦で選ぶ共有名義投資、後悔しない判断を

グレーと茶色、青の積み木に「まとめ」とかいてあり、その周りにおもちゃのお金や電卓が置いてある写真

共有名義には、贈与税や売却時の同意といった制約が伴います。

とくに投資用物件では、離婚や相続が発生した際の扱いまで踏まえて検討する姿勢が欠かせません。

判断に迷う場合は、税理士や司法書士など専門家に出資割合と持分の整合性を確認してもらうことが不可欠です。

夫婦で話し合いを重ねたうえで名義を決めることが、将来の後悔を防ぐ最も確実な方法です。

クラウド管理編集部
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