マンション投資のデッドクロスとは?仕組みと回避策をやさしく解説

マンション投資のデッドクロスとは?仕組みと回避策をやさしく解説

この記事の3行まとめ

  • デッドクロスは元金返済が減価償却費を超えた状態
  • RC造マンションでも築20〜25年前後で起こりうる
  • 購入前のシミュレーションと早めの判断で対処できる
目次

「確定申告では黒字なのに、なぜか手元のお金が減っている」マンション投資を数年続けた投資家が、こんな違和感を覚える瞬間があります。

その原因として疑いたいのが「デッドクロス」です。仕組みを知らずに放置すると、資金繰りが悪化し、黒字倒産にもつながりかねません。

この記事では、デッドクロスの仕組みとRC造(鉄筋コンクリート造)での発生時期、そして購入前後でできる回避策を解説します。

マンション投資のデッドクロスとは?仕組みをわかりやすく解説

マンションをしたから撮った写真

デッドクロスとは、ローンの元金返済額が減価償却費を上回った状態です。この状態になると帳簿上の利益が膨らみ、所得税の負担が増えます。

手元の現金は変わらないため、「黒字なのにお金が足りない」状況に陥ります。

ここではデッドクロスが起きる仕組みと、RC造マンションにおける発生時期を確認していきましょう。

なぜ黒字なのに現金が足りなくなるのか?

原因は、ローンの元金返済と減価償却費の性質の違いにあります。

項目現金の動き経費にできるか
ローンの元金返済出ていくできない
ローンの利息出ていくできる
減価償却費出ていかないできる

投資初期は減価償却費が大きいぶん帳簿上の利益が抑えられ、税負担は軽い状態です。しかし返済が進むにつれて利息は減り、減価償却の期間も終わります。

減価償却の期間が終わると、帳簿上の利益だけが膨らみ、所得税が一気に増えます。手元の現金は変わらないのに税金が増える、これがデッドクロスの正体です。

RC造マンションではいつデッドクロスが起きるのか?

RC造マンションの法定耐用年数は47年です。構造別の耐用年数とデッドクロスが起きやすい時期の目安を以下にまとめました。

構造法定耐用年数デッドクロス発生の目安
木造22年購入後5〜10年前後
鉄骨造(軽量)27年購入後10〜15年前後
RC造(新築購入)47年購入後20〜25年前後
RC造(築20年で購入)残存27年購入後15〜20年前後

RC造は耐用年数が長いぶん、デッドクロスまでの余裕があります。 ただし中古で購入すると残りの耐用年数が短くなり、発生時期が早まる点には気をつけましょう。

引用:減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和40年大蔵省令第15号)

マンション投資でデッドクロスを回避する方法は?

倒れてくるドミノを指で抑えて止めてる写真

デッドクロスへの対策は「購入前」と「購入後」の2段階で考えるのが賢明です。

どちらか一方ではなく両方の視点で備えておくと、キャッシュフローの悪化を防ぎやすくなります。

購入前のシミュレーションで発生時期を把握できる?

購入前にもっとも有効な対策は、収支のシミュレーションで発生時期を確認しておくことです。シミュレーションで押さえたい項目は次の3つになります。

  • 減価償却費がゼロになる年(耐用年数の終了時期)
  • 元金返済額が減価償却費を上回る年
  • 税引き後のキャッシュフローがマイナスに転じる年

家賃下落や空室率の上昇も想定し、複数パターンで試算しておくと判断の精度が上がるでしょう。

購入後の繰り上げ返済や売却はいつ判断すべき?

すでにマンションを保有している投資家には、おもに2つの選択肢があります。それぞれの特徴と判断のタイミングは以下のとおりです。

対策効果判断のタイミング
繰り上げ返済元金が減り毎月の返済負担が軽くなる資金に余裕があるうちに実行
売却キャッシュフロー悪化前に損失を抑えられる税引き後の手取りがマイナスに転じる見込みの段階

売却を判断する際は「保有を続けた場合のキャッシュフロー」と「売却時の損益」を比較します。保有のメリットが薄れたと感じたら、早めに動く方が損失を抑えられます。

よくある質問|マンション投資のデッドクロスに関する疑問

Q.デッドクロスは必ず起きるのか?

A.現金一括で購入した場合は発生しません。ローンを利用している場合は、返済期間と減価償却期間のズレにより投資の後半でほぼ確実に発生します。起きる前提で資金計画を立てておくのが無難です。

Q.ワンルームマンションでも発生する?

A.はい、発生します。ワンルームはRC造が多く耐用年数は47年ですが、中古で購入すると残存耐用年数が短くなります。築20年以上の物件を長期ローンで購入した場合はとくに注意が必要です。

Q.デッドクロス後に物件は売るべき?

A.一概には言えません。保有を続けた場合のキャッシュフローと売却時の損益を比較して判断します。税引き後キャッシュフローがマイナスに転じ回復の見込みがなければ、売却を検討する段階です。

まとめ|デッドクロスは事前の備えで対処できる

ピンクの付箋に「まとめ」と書いてある。その周りにはカラフルな色のついたクリップが置いてある写真

デッドクロスとは、ローンの元金返済額が減価償却費を上回り、帳簿上の黒字と手元資金にズレが生じる現象です。

マンション投資でも避けては通れないテーマですが、仕組みを知っていれば過度に恐れる必要はありません。

購入前であれば収支のシミュレーションで発生時期を予測し、ローン設計に活かせます。すでに保有している場合は、繰り上げ返済や売却の基準を明確にしておくと冷静に対応できるでしょう。

まずはご自身の物件について、減価償却の残年数とローン返済のバランスを確認するところから始めてみましょう。

クラウド管理編集部
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