マンション理事会が回ってこない3つの方法|合法的な回避策を解説

マンション理事会が回ってこない3つの方法|合法的な回避策を解説

この記事の3行まとめ

  • 理事会の担当を回避する方法は「免除規定」「第三者管理方式」「正当理由での辞退」の3つ
  • 理事の就任に法的強制力はなく、本人の承諾なしに就任は成立しない
  • 自分のマンションの管理規約を確認するのが最優先
目次

マンションの理事(役員)、できれば自分には回ってきてほしくない。そう感じている方は少なくありません。実は「正当な理由がないと断れない」と思い込んでいるケースが多いのですが、仕組みを知れば理事会の負担を回避する方法はあります。

この記事では、理事(役員)の順番が回ってこないようにするための具体的な方法を3つ解説します。あわせて、断る際に気をつけたい注意点も紹介するので、トラブルなく対処するためのヒントとして役立ててください。

マンションの理事の順番が回ってこない3つの方法

マンションの理事が回ってこない方法と女性が説明している様子の写真

マンションの理事会役員は、多くの場合「輪番制」で順番に選ばれます。区分所有法には理事就任を強制する規定はなく、管理組合と役員の関係は民法上の委任契約にあたります。

つまり、本人の承諾がなければ就任の効力は生じません。とはいえ、管理規約で輪番制が定められている場合、正当な理由なく拒否すれば周囲との関係が悪化する恐れがあります。ここでは、制度を正しく理解したうえで理事(役員)の負担を回避できる3つの方法を紹介します。

管理規約の免除規定を活用する

最も確実なのは、自分のマンションの管理規約に「役員免除」の規定があるかを確認することです。

国土交通省は2024年に第三者管理方式に関するガイドラインを改定しており、導入を後押ししています。

  • 70歳以上の高齢者
  • 海外赴任などで長期不在の区分所有者
  • 身体的な障害により業務遂行が困難な方

実際にこうした免除規定を導入しているマンションは増えています。

管理規約に免除規定がない場合でも、総会で規約変更の議案を提出する方法があります。規約変更には区分所有者および議決権の各4分の3以上の賛成が必要ですが、理事のなり手不足に悩むマンションでは賛同を得やすいでしょう。

第三者管理方式で理事会そのものをなくす

理事会の順番を回避するだけでなく、理事会という仕組み自体をなくす選択肢もあります。それが「第三者管理方式」の導入です。

第三者管理方式とは、マンション管理士や管理会社など外部の専門家に管理組合の運営を委託する仕組みを指します。国土交通省は2024年に第三者管理方式に関するガイドラインを改定し、導入を後押ししています。費用は月額数万円〜が相場で、マンションの規模によって変動します。

第三者管理方式は、居住者の高齢化や共働き世帯の増加で理事のなり手がいないマンションにとって、管理の質を維持しながら住民の負担を大幅に減らせる有効な手段です。

正当な理由で辞退を申し出る

免除規定の活用や第三者管理方式の導入が難しい場合は、個別に辞退を申し出る方法があります。辞退の理由によって認められやすさが異なるため、以下の表で事前に確認しておきましょう。

辞退理由認められやすさポイント
病気・入院高い医師の診断書を添えると有効
介護・看護高い要介護認定の書類が裏付けになる
長期出張・転勤やや高い勤務先の証明書を提出する
高齢・身体的障害やや高い免除規定がある場合は自動的に対象
仕事が忙しい低い多くの住民に当てはまるため通りにくい
面倒・したくない非常に低い正当な理由とは認められない

辞退を申し出る際は、まず管理規約で手続きを確認し、理事長または管理会社に早めに相談しましょう。客観的な資料を添えて説明すると、スムーズに受理されやすくなります。

理事会を断るときに知っておくべき注意点

女性が両手を前に出して、断っている様子の写真

理事会の役員を辞退する方法を理解しても、実際に行動する際にはリスクへの備えが欠かせません。ここでは、辞退にともなう2つの注意点を解説します。

ペナルティ・負担金が発生するケース

一部のマンションでは、理事を辞退した住民に対して「協力金」や「負担金」の支払いを管理規約で定めています。金額はマンションによって異なりますが、一般的には月額数千円程度です。

最高裁判所は2010年の判決で、理事を引き受けない区分所有者に対する月額2,500円の協力金徴収を「合理的な範囲」として認めています。辞退を検討する前に、自分のマンションの管理規約にこのような規定があるかを必ず確認してください。

近隣トラブルを避ける伝え方のコツ

理事の辞退で最も避けたいのは、近隣住民との関係悪化です。「したくない」という本音をそのまま伝えれば、周囲から非協力的だと見なされかねません。

円満に辞退するためのポイントは以下の3つです。

  • 順番が回ってくる前の早い段階で相談を始める
  • 理由を具体的かつ客観的に説明し、可能なら証明書類を添える
  • 「理事は難しいが別の形で協力したい」と代替案を提示する

たとえば、総会への出席や清掃活動への参加など、できる範囲の協力を申し出ると印象が大きく変わります。

まとめ|理事会の負担は正しい知識で回避できる

ブルーの爽やかなイメージのバックに青色でまとめと書いてある写真

マンションの理事会の順番を回避する方法は、管理規約の免除規定の活用、第三者管理方式の導入、正当な理由による辞退の3つです。どの方法を選ぶ場合でも、最初に取るべき行動は自分のマンションの管理規約を確認する作業です。

免除規定の有無、協力金の定め、辞退の手続きなど、必要な情報はすべて管理規約に記載されています。手元にない場合は管理会社に問い合わせれば入手できるので、まずは規約を読むところから始めてみてください。正しい手続きを踏めば、近隣との関係を保ちながら理事会の負担から解放される道は開けます。

クラウド管理編集部
著者

クラウド管理編集部

最近読んだ記事Recently