マンション投資の収支シミュレーション|赤字の正体と黒字化対策

マンション投資の収支シミュレーション|赤字の正体と黒字化対策

この記事の3行まとめ

  • 表面利回りではなく「実質利回り」の正確な収支把握が大切
  • 月々の赤字より「節税・資産価値」を含めた全体の視点が重要
  • 頭金増額や確定申告など「手元資金」を確実に増やす対策はある
目次

マンション投資で「本当に利益が出るのか」と不安を感じていませんか。実は、表面的な利回りだけを信じて購入し、想定外の出費で資金繰りに悩むケースは少なくありません。本記事では、マンション投資の収支構造とリアルな実例、黒字化の対策を解説します。提示された数字を正しく読み解き、正確な収支判断ができるようになりましょう。

マンション投資の収支構造とシミュレーション実例

マンション投資の収支シミュレーションに関係する電卓や現金の写真

収支計算は家賃とローンの差額だけではありません。管理費や税金など多岐にわたる支出を正確に把握し、シミュレーションすることが大切です。

収入と支出の全項目一覧(家賃・管理費・税金)

支出は毎月発生するものと年単位のものに分かれます。以下の3つの区分で把握しましょう。

【収入】

  • 家賃収入:毎月の基本収入
  • 礼金・更新料:一時的なボーナス収入(毎月の計算には含めず、予備費として扱うのが無難)

【毎月支出】

  • ローン返済額:元金+利息
  • 管理費・修繕積立金:建物維持コスト(空室時も支払い必須)
  • 賃貸管理手数料:集金代行費用(家賃の3〜5%程度)*1

*1引用:HOME4U「【大家さん向け】賃貸管理費の考え方、相場&管理費割引・0円にする意味」(2025年5月)

【年間支出】

  • 固定資産税・都市計画税:年1回の税金
  • 火災・地震保険料:期間分を一括または年払い

以上を漏れなく計上することで、初めて現実的な手取り額が見えてきます。

【実例】都内中古ワンルームマンションの収支計算

都内の好立地中古ワンルームマンションをフルローンで購入した場合の典型例を見てみましょう。

項目金額(月額換算)備考
家賃収入90,000円表面上の収入
ローン返済▲75,000円金利2.0%*2・期間35年想定
管理費・修繕積立金▲12,000円建物維持に必要なコスト
賃貸管理手数料▲3,500円家賃の約3〜5%*3
月間収支(税引前)▲500円毎月の手元資金
固定資産税(月割)▲4,000円年額約5万円を月割
実質収支▲4,500円実質的な自己負担


この表のように、家賃収入が9万円あっても、諸経費を引くと月々の収支はマイナスになることがあります。 しかし、このマイナス分は単なる損失ではありません。将来、無借金のマンションを自分のものにするための「毎月の貯金」と考えてみましょう。

*2引用:株式会社ルーム・スタイル「【2025年】不動産投資ローンの金利や融資状況を徹底解説」(2025年9月)

*3引用:株式会社ERAB「賃貸管理手数料は3%〜5%が一般的!オーナー様の収入例と併せて解説」(2024年11月)

表面利回りと実質利回りの違いと計算方法

投資判断に使う「利回り」には2種類あります。必ず「実質利回り」で判断しましょう。

【表面利回り】

  • 計算式:年間家賃÷物件価格
  • 特徴:経費は考慮されていない。広告に使われやすく、実際より高く見えるため注意が必要

【実質利回り】

  • 計算式:(年間家賃-年間諸経費)÷(物件価格+諸費用)
  • 特徴:純利益で計算するため、実態に即している

管理費が高い物件は、表面利回りが良くても実質利回りは低くなります。

収支マイナスの正体と3つの黒字化対策

電卓と電球が光っている写真



購入初期のマイナス収支は珍しくありませんが、その中身を理解することが重要です。赤字の正体と、手元資金を増やす対策を解説します。

「毎月赤字」の捉え方と減価償却・節税の仕組み

不動産投資の赤字には、大きく分けて2つの性質があります。

  • 資金流出を伴う赤字:空室や突発的な修繕費により、手元の資金が実際に減っていく状態。
  • 会計上の赤字:実際には手元にお金があるにもかかわらず、帳簿上の経費計上により計算上が赤字になっている状態。

この「会計上の赤字」を生み出すのが「減価償却費」です。 減価償却費を活用することで、以下のようなメリットが生まれます。

  1. 現金の出ない経費:建物代を分割経費とし、現金を減らさずに利益を圧縮できる
  2. 節税効果:不動産所得の赤字を給与所得と相殺し、税金を抑える
  3. 実質的な手取りの増加:月々の収支がマイナスでも、確定申告による税金還付を含めれば、年間全体ではプラスになり得る

収支変動の主な要因(空室・金利・修繕)

将来の収支に影響を与える3大要因を把握しておきましょう。

  1. 空室発生:収入ゼロでも支払いは続くリスク。都心の好立地を選ぶことが最善策
  2. 金利上昇:変動金利の場合、返済額が増える可能性があり、余裕を持った計画が大事
  3. 修繕費の増加:経年劣化で修繕積立金は値上げされる傾向にあり、予備費の確保が必要

手元資金を増やすための具体的なテクニック

以下の3つを組み合わせることで、利益体質を強化できます。

  1. 頭金で借入を減らす:毎月の返済額を下げ、収支を黒字化しやすくする
  2. 繰り上げ返済:余裕資金で「返済額軽減型」の繰り上げ返済を行い、毎月の負担を減らす
  3. 経費の正確な計上:交通費や書籍代などを漏れなく経費にし、節税効果を得る

まとめ|数字を支配して堅実な資産形成を

マンション投資の収支のまとめの写真


マンション投資を成功させるためには、目先の月次収支だけに囚われず、長期的な視点を持つことが大切です。 具体的には、表面的な数字ではなく経費を差し引いた「実質利回り」で厳しく評価することは欠かせません。 節税効果や将来的な売却益まで含めた「運用期間全体の総収支」で事業性を判断することが、安定したマンション投資になります。

また、昨今の世界的なインフレにおいて、マンションを保有することはご自身と家族の未来を守るための「資産防衛策」としても有効な手段となるでしょう。 数字を正しく把握し、税金や資産価値の視点を持って判断すれば、投資に対する漠然とした不安は解消されるはずです。 自らシミュレーションを重ね、納得した上で堅実な資産形成の一歩を踏み出しましょう。

クラウド管理編集部
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