マンション標準管理規約改正2025|全変更点と3つの対応を解説

マンション標準管理規約改正2025|全変更点と3つの対応を解説

この記事の3行まとめ

  • 決議のルールが大きく変わる
  • 見直さないと総会決議が無効に
  • 速やかな対応で資産価値を守れる
目次

区分所有法が改正され、2026年4月1日に施行されました。これに先立ち、ひな形である標準管理規約も2025年10月に改正されています。

見直さないまま放置すると、総会の決議が無効になりかねません。

この記事では改正の変更点と取るべき対応を、わかりやすく解説します。

2025年の標準管理規約改正3つの変更点

小さい黒板に「CHANGE」と書いてあり、文字の上下に矢印が回転しているように書かれている。それを指差し棒で指している様子の写真

2025年の改正で変わる柱は、決議の進めやすさと建物の再生です。

まず押さえておきたいのは、区分所有法・各マンションの管理規約・標準管理規約という3つの関係です。区分所有法はマンション管理の土台となる法律で、各マンションはその枠内で独自の管理規約を定めます。

標準管理規約は、その管理規約づくりのために国が示すひな形で、それ自体に法的拘束力はありません。国は改正法に合わせ、この標準管理規約を2025年10月に見直しました。

ここから変更点を3つに分けて見ていきます。

総会の決議ルールはどう変わった?

総会での決議は、以前より通りやすくなりました。

大きな理由は、賛成を数える母数が変わった点にあります。これまで規約の変更などは、全区分所有者の4分の3以上の賛成が必要でした。

改正後は、一定の条件のもとで、総会に出席した人を基準に判断します。国土交通省の資料でも、出席者を基準とする考え方が示されています。

項目改正前改正後
特別決議の母数全区分所有者出席した区分所有者(一定条件)
特別決議の賛成各4分の3以上出席者の各4分の3以上
総会の定足数半数以上過半数

出席者を基準にすると、関心の低い人が多くても決議が前に進みます。出席を促すためにも案内や説明が一段と大切になります。

出典:国土交通省「令和7年マンション標準管理規約改正の概要」

共用部分の工事はどう決めやすくなった?

共用部分の工事も、以前より決めやすくなりました。

安全や暮らしやすさに関わる工事で、賛成のハードルが下がったからです。バリアフリー化や傷んだ箇所の修繕などは、4分の3から3分の2の賛成で決められます。

窓やサッシの断熱・防音を高める工事も、進めやすくなりました。これまで先延ばしになりがちだった修繕に、踏み出しやすくなります。

住む人の快適さと建物の価値を、同時に守りやすくなる変化です。

出典:国土交通省「令和7年マンション標準管理規約改正の概要」

老朽化マンションの建て替えはどう変わった?

老朽化したマンションの再生も、選びやすくなりました。

築年数の古い建物が増え、これまで合意が難しかったためです。建て替えの決議は、一定の条件のもとで5分の4から4分の3へ緩みました。

選べる再生の方法も、次のように広がっています。

  • 建物をまるごと建て替える
  • 一棟まとめて大きく改修する
  • 土地と建物を一括で売却する

修繕積立金の使い道も広がり、性能を高める工事や再生の検討にも充てられます。建物の状態に合わせて、無理のない再生を選べるようになりました。

出典:国土交通省「令和7年マンション標準管理規約改正の概要」

改正後に管理組合がやるべき3つの対応

カラフルな背景に吹き出しで「Support」と書かれている写真

改正後にやるべき対応は、規約の見直し・直す箇所の特定・住民合意の3つです。

必ず従う決まりは、規約を変えていなくても改正法が自動で適用されます。古い規約のまま総会を開くと、決議が無効になる恐れもあります。

自由に決められる決まりは、暮らしに合わせて各マンションが整えられます。管理会社に任せきりにせず、要点を理事会で共有しておくと安心です。

順番を意識すると、限られた時間でも無理なく進められます。ここから、取るべき対応を順に見ていきましょう。

規約の見直しは急ぐべき?

区分所有法はすでに施行済みのため、規約の見直しは速やかに進める必要があります。

施行後に開く総会では、改正後のルールが適用されるためです。古い規約のまま運営すると、内容のずれから混乱が生まれかねません。

国土交通省も、施行後の速やかな規約見直しを求めています。規約と法律が食い違う部分は、法律のほうが優先して適用されます。

進め方や費用に不安があれば、マンション管理士など専門家に相談する方法もあります。

規約のどこを直せばいい?

見直すべき箇所は、強行規定と任意規定に分かれます。

必ず従う部分は強行規定と呼ばれ、規約より法律が優先する決まりです。自由に決められる部分は任意規定で、各マンションの実情に合わせられます。

代表的な例を整理すると、次のとおりです。

  • 必ず従う部分(強行規定):決議要件・定足数・招集手続き
  • 自由に決められる部分(任意規定):ペット飼育・リフォーム基準・喫煙

まず強行規定を法律に合わせ、その後に任意規定を点検する順番が進めやすくなります。

反対が出たら、どう合意をつくる?

反対が出たら、丁寧な理由の説明と、対話の場づくりで合意を目指します。

必ず従う決まりだからと強引に決めると、住民の反発を招きやすくなります。まず、変更が必要な理由と背景を、資料でわかりやすく示しましょう。

次に、反対の意見を聞く場を早めに設け、専門家の中立な説明も判断材料に加えます。

住民との対話を重ねることが、結果として早道になります。

まとめ|改正対応はマンションの資産価値を守る一歩

積み木が横に倒してあり、そこに「まとめ」と書いてある写真

改正区分所有法は2026年4月1日に施行され、すでに適用されています。標準管理規約も2025年10月に改正済みです。

決議は出席者を基準とする方式へ移り、共用部分や建て替えの要件も緩みました。規約改正は2025年10月、法律の施行は2026年4月と、時期がずれる点に注意が必要です。

対応の基本は、まず強行規定を法律に合わせ、次に任意規定を整えることです。

まずは、自分のマンションの規約が、改正後の内容に合っているかを確かめてみましょう。
放置すれば総会決議が無効になる恐れもあり、今すぐの着手が安心につながります。不安があれば、マンション管理士など専門家の力を借りる方法もあります。

速やかな対応は、住まいの安心と資産価値を次の世代へつなぐ確かな一歩になります。

クラウド管理編集部
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