不動産投資を検討するうえで、「空き室率が低いエリアで物件を持ちたい」と考える人は多いのではないでしょうか。
空室が続けば家賃収入は不安定になり、想定していた利回りを確保できなくなるリスクも高まります。
一方で、表面利回りだけを重視してエリアを選んでしまうと、実際には入居が決まらず、空室に悩まされるケースも少なくありません。
この記事では、空き室率が低いエリアに共通する特徴と、投資判断で押さえておきたいポイントを分かりやすく解説します。
この記事の3行まとめ
- 空き室率が低いエリアは、人口や雇用が安定し、交通や生活利便性が高い傾向がある
- ただし、空き室率の数字だけで判断せず、需要と供給のバランスや将来性まで確認する
- 中長期的な視点でエリアを見極めることが、安定した不動産投資につながる
まずは、空き室率が低いエリアとはどのような場所なのか、その基本的な考え方から整理していきましょう。
空き室率が低いエリアとは?

空き室率が低いエリアを正しく理解するためには、まず「空き室率」という指標が何を表しているのかを押さえておく必要があります。
ここでは、空き室率の基本的な考え方と、不動産投資で重視される理由について整理していきます。
空き室率の基本的な考え方
空き室率とは、賃貸物件全体のうち、入居者がいない部屋の割合を示す指標です。
この数値が低いほど賃貸需要が安定しており、入居が決まりやすいエリアと考えられます。
ただし、空き室率は全国一律の数値ではありません。地域やエリアによって状況は大きく異なるため、数字だけでなく、その背景にあるエリア特性を理解することが重要です。
なぜ「空き室率が低いエリア」が重視されるのか
空き室率が低いエリアは、入居が継続しやすく、家賃収入が安定しやすいという特徴があります。
その結果、空室による収益低下リスクを抑えやすく、長期的な運用に向いているといえるでしょう。
不動産投資では、短期的な利回りの高さよりも、継続的に入居が見込めるかどうかが重要な判断基準になります。その点で、空き室率が低いエリアは、多くの投資家から注目されています。
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空き室率が低いエリアに共通する5つの特徴

空き室率が低いエリアには、いくつかの共通点があります。
ここでは、不動産投資や賃貸経営の観点から、空き室率が低くなりやすいエリアに見られる代表的な特徴を5つ紹介します。
人口が安定している、または増加している
空き室率が低いエリアの多くは、人口が大きく減少していない、もしくは緩やかに増加している傾向があります。
転入者が一定数いるエリアや、長く住み続ける人が多い地域では、賃貸需要が安定しやすく、空き室が発生しにくくなります。
雇用や産業が集まっている
企業や工場、オフィス街が集まるエリアは、働く人の流入が見込めるため、空き室率が低くなりやすい傾向があります。
また、大学や病院が集積している地域では、学生や医療従事者など、継続的な賃貸ニーズが期待できる点も特徴です。
交通利便性が高い
駅から近い、複数路線が利用できるなど、交通利便性の高いエリアは、通勤・通学のしやすさから安定した人気があります。
多少築年数が古い物件であっても、立地条件が良ければ入居が決まりやすい点は見逃せません。
生活利便施設が充実している
スーパー、病院、学校、飲食店など、日常生活に必要な施設がそろっているエリアは、居住満足度が高くなります。
結果として長く住む入居者が多くなり、空き室率の低下につながります。
賃貸ニーズに合った物件供給がされている
スーパーや病院、学校、飲食店など、日常生活に必要な施設が身近にそろっているエリアは、居住満足度が高くなります。
住みやすさが評価されることで、長く住む入居者が増え、結果として空き室率の低下につながります。
空き室率が低くても注意すべきエリアの落とし穴

空き室率が低いエリアであっても、必ずしも安心して投資できるとは限りません。
数値だけを見て判断すると、思わぬリスクを見落としてしまう可能性があります。
たとえば、家賃水準がすでに頭打ちになっているエリアでは、今後の賃料上昇が期待しにくく、収益性が伸び悩むことがあります。
また、新築や築浅物件の供給が急増している場合、競合が増えることで、将来的に空き室が発生しやすくなる点にも注意が必要です。
さらに、特定の企業や大学など、一部の需要に強く依存しているエリアは、その環境が変化した際に空き室率が急上昇するリスクを抱えています。
空き室率が低いという結果だけでなく、その背景にある需要構造まで確認することが重要です。
空き室率が低いエリアを見極める際の重要ポイント

空き室率が低いエリアを判断する際は、統計データや自治体の資料を確認するだけでなく、実際に現地を確認することが重要です。
周辺の募集状況や管理会社が把握している空室情報をチェックすることで、数字だけでは分からない実態が見えてくることもあります。
また、判断の際は一つの情報に頼らず、複数のデータや現地の状況を組み合わせて考えることで、より精度の高いエリア選定が可能になります。
さらに重要なのは、今だけ空き室率が低いエリアなのか、それとも将来も安定した需要が見込めるエリアなのかを見極めることです。
人口動向や周辺の開発計画など、中長期的な変化も踏まえたうえで判断することが、安定した賃貸経営につながります。
まとめ

空き室率が低いエリアには、人口の安定や雇用の集積、交通利便性の高さ、生活利便施設の充実、そして需要と供給のバランスといった共通点があります。
ただし、空き室率という数字だけを鵜呑みにするのではなく、なぜそのエリアの空き室率が低いのかという背景まで確認することが重要です。
空き室率はあくまで「結果」にすぎません。
その理由を理解したうえでエリアを判断することが、不動産投資で失敗しないための大切なポイントといえるでしょう。