この記事の3行まとめ
- マンション投資の収益を圧迫する「5大リスク」を完全網羅
- 購入前の「厳しい収支シミュレーション」と「管理会社選び」で失敗を防ぐ
- 保険活用や出口戦略まで見据え、リスクをコントロールし資産を守る
老後資金を考えマンション投資に関心を持ったものの、「やめとけ」「失敗する」という声に不安を感じていませんか。マンション投資の失敗は、リスクを正しく理解してなかったり、対策を怠ったまま始めるたりすることが多くの原因です。マンション投資の5大リスクと失敗しないための具体的な対策法を解説します。
マンション投資の5大リスクと失敗回避の基礎知識

マンション経営は投資である以上リスクはつきものです。しかし、株式やFXとは違い、不動産投資のリスクは事前に予測しやすく、対策を立てやすいのが特徴です。
マンション投資における「5大リスク」は以下の通りです。
- 空室リスク:入居者が決まらず、収入がゼロになる
- 家賃滞納リスク:入居者はいるが家賃が支払われない
- 修繕リスク:設備の故障や大規模修繕で費用がかかる
- 金利上昇リスク:ローン返済額が増加し、利益が減る
- 災害・資産価値下落リスク:地震や火災、物件価格の下落
これらを知らずに物件を購入することは、かなり危険です。それぞれの詳細と影響を見ていきましょう。
「空室」と「家賃滞納」リスクの実態
マンション投資において収入が途絶えることは一番のリスクです。その要因となる空室と家賃滞納のリスクについて解説します。
- 空室リスク:入居者が退去し、次の入居者が決まるまでの間、家賃収入がゼロになるリスク。ローンの返済や管理費の支払いは続くため、家賃収入が途絶える期間は自己資金からの負担が発生し、家計を圧迫する可能性がある。
- 家賃滞納リスク:入居者はいるものの、家賃が支払われないリスク。日本の法律では借主の権利が強く守られているため、すぐに強制退去させることは難しい。解決までに数ヶ月から半年以上のかかることもあり、その間の精神的なストレスと金銭的な負担は大きい。
保有中に発生する「修繕費」と「金利上昇」の影響
物件を保有し続けると、避けて通れない変動リスクが発生します。長期的な視点で以下の影響を考慮する必要があります。
- 修繕リスク: 設備の故障や建物の老朽化により、突発的な出費が発生するリスク。エアコンや給湯器などは交換に、十数万円単位の費用がかかる。また、マンション全体の修繕積立金も、築年数の経過とともに値上げされる傾向にある。
- 金利上昇リスク:ローンを利用する場合、将来的に金利が上昇し、返済額が増加するリスク。金利が上がれば返済額が増え、家計の資金繰りが悪化する可能性がある。変動金利の場合は、金利変動の影響を厳しいシミュレーションしておく必要がある。
予測不能な「災害」と「資産価値下落」への備え
日本国内で不動産を所有する以上、避けて通れない災害リスクと出口戦略に関わるリスクがあります。
- 災害リスク:地震、台風、火災などの被害に遭うリスク。建物が倒壊するだけでなく、一部損壊や床下浸水などでも修繕費用が発生したり、入居者が退去する可能性がある。
- 資産価値下落リスク:経年劣化により物件価値が下がるリスク。物件を売却しようとした際、売却価格がローン残債を下回り、自己資金の負担が発生する可能性がある。
リスクを最小限に抑える3つの具体的対策

リスクの存在を知ると怖くなるかもしれませんが、過度に恐れる必要はありません。不動産投資に成功している人は、リスクをゼロにするのではなく、リスクを含めたコントロールをすることで収益を上げています。ここでは、会社員の方が副業として取り組むんでも実践できる、具体的かつ効果的な3つの対策を紹介します。
購入前のシミュレーションで収支を厳しくチェックする
失敗を防ぐためにも、購入前に厳しい収支シミュレーションを行うことが大切です。不動産会社の提示する表面利回りではなく、経費を差し引いた「実質利回り」で計算し判断することが基本です。
さらに、リスクを含めた「ストレスチェック」も重要です。常に満室であるという楽観的な考えではなく、下記のような厳しい条件で試算を行いましょう。
- 空室率が15%になったらどうなるか
- 家賃が10%下がっても返済できるか
- 金利が上昇しても黒字を維持できるか
最悪のケースでも破綻しない計画であれば、安心して投資をスタートできます。
信頼できる管理会社選びの基準と重要性
サラリーマン大家にとって、実務のパートナーとなる賃貸管理会社選びは、物件選び以上に重要と言っても過言ではありません。特に空室リスクや滞納リスクへの対応力は、管理会社の実力に大きく依存します。
管理会社を選ぶ際は、以下のポイントを必ず確認しましょう。
- 過去の入居率実績とその計算根拠 ・空室が発生した際の具体的な募集活動の内容
- 滞納時の対応手順と回収実績 ・担当者のレスポンスの早さと誠実さ
トラブル発生時に迅速かつ的確に動いてくれる管理会社であれば、被害を最小限に食い止めることができます。
万が一に備える保険活用と出口戦略の準備
予測不能な災害や将来の売却に備えるため、保険と出口戦略の2つの視点で対策しておく必要があります。
| 対策の柱 | 具体的なアクション | 期待できる効果・メリット |
| 保険のフル活用 | ・火災・地震保険への加入・孤独死特約、家賃滞納保証の付帯 | ・突発的な経済損失を最小限に抑える・保険料を経費計上し、節税効果を得る |
| 出口戦略の準備 | ・保有期間の決定・資産価値が落ちにくい好立地物件の選定・ローン残債推移を考慮した返済計画 | ・売却価格がローン残債を下回る事態を防ぐ・トータルでの投資収支を黒字化させる |
これらを事前に準備しておくことで、万が一の事態が起きても慌てずに対処でき、最終的な投資の成功確率を高めることができます。
まとめ|リスクを正しく理解して堅実な資産形成を

単に物件を購入すれば将来が安泰になる、というほどマンション投資は甘いものではありません。しかし、リスクの正体を正しく理解し、購入前に厳しい収支シミュレーションや管理会社選びといった適切な対策をすれば、将来の安心を生み出す資産形成手段となります。
大切なのは、リスクをゼロにすることではなく、コントロール可能な範囲に収めることです。まずはご自身の資産状況や目標に合わせて、どの程度のリスクなら許容できるかを冷静に見極めることから始めましょう。信頼できる専門家の意見も聞きながら、一歩ずつ着実に準備を進めてください。