この記事の3行まとめ
- マンション投資で所得が増えると控除上限額も上がる
- 年間収支が安定しており計画的に寄付しやすい
- ワンストップ特例が使えないなど注意点もある
「マンション投資を始めたけれど、ふるさと納税は今まで通りできるの?」そんな疑問を持つ会社員の方は少なくありません。実は、給与に不動産所得が加わると控除の上限額が上がり、より多くの返礼品を受け取れる可能性があります。
一方で、ワンストップ特例が使えなくなるなど、知らないと損をする注意点も存在します。この記事では、併用のメリットから確定申告までの手順をわかりやすく解説します。
マンション投資家がふるさと納税を併用するメリットと注意点

マンション投資で家賃収入を得ている方にとって、ふるさと納税は上手に活用したい制度の一つです。給与所得だけの場合と比べて控除の枠が広がるため、返礼品の選択肢が増えるメリットがあります。
ただし、不動産所得ならではの注意点も見逃せません。ここでは、併用によるメリットと気をつけたいポイントを整理します。
給与+不動産所得で控除上限額が増える
ふるさと納税の控除上限額は、その年の総所得金額をもとに計算されます。会社員がマンション投資を行うと、給与所得に不動産所得が加わり、合計の課税所得が増えます。
たとえば給与収入600万円の会社員が年間100万円の不動産所得を得た場合、給与だけのときより上限額がおよそ2〜3万円高くなるケースがあります。
上限額が増えた分だけ、自己負担2,000円で受け取れる返礼品の幅が広がります。
年間収支が安定しているから計画的に寄付しやすい
マンション投資の家賃収入は、入居者がいるかぎり毎月ほぼ一定の金額が入ってきます。株式投資のように売却しなければ利益が確定しない資産とは異なり、年間の所得が早い段階で見通せる点が特長です。
年初に上限額の目安を把握しておけば、季節ごとに旬の食材を選んだり、人気の返礼品を確保したりと、余裕を持ったスケジュールで寄付できます。年末に慌てて申し込み、届いた食材が冷蔵庫に入りきらないという失敗も防げるでしょう。
損益通算やワンストップ特例など見落としやすい落とし穴
マンション投資とふるさと納税を併用する際には、次の3点に注意が必要です。
- ワンストップ特例が使えない:不動産所得が年間20万円を超えると確定申告が必要になり、ワンストップ特例は利用できません
- 損益通算で上限額が下がる:減価償却費によって帳簿上の不動産所得が赤字になると、給与所得と通算されて課税所得が減り、控除上限額も下がります
- 副業が会社に知られるリスク:確定申告の内容が住民税に反映されると、会社に不動産投資が知られる場合があります。住民税を「自分で納付」に切り替えることで対策が可能です
これらを事前に把握しておけば、想定外の出費や手続きミスを防げます。
併用で損しないための3ステップ|上限額の計算から確定申告まで

メリットと注意点を理解したあとは、実際にふるさと納税を始める流れを確認しましょう。上限額の計算から確定申告まで、3つのステップに分けて解説します。
初めてでも順番どおりに進めれば、手続きで迷う心配はありません。
自分の控除上限額を正しく計算する
まず、給与所得と不動産所得を合算した総所得金額を把握します。不動産所得は「家賃収入−必要経費」で求められます。
マンション投資で計上できる必要経費には、次のようなものがあります。
- 管理費・修繕積立金
- 減価償却費
- ローンの利息部分
- 管理委託手数料
- 固定資産税・都市計画税
上限額の目安は、総務省のふるさと納税ポータルサイトのシミュレーションで簡単に計算できます。前年の住民税決定通知書に記載されている「所得割額」を使うと、より正確な金額を算出しやすくなります。
| 項目 | 給与のみ(年収600万円) | 給与+不動産所得100万円 |
| 控除上限額の目安 | 約7万7,000円 | 約10万円 |
| 自己負担 | 2,000円 | 2,000円 |
上限額を超えた分は控除されず自己負担になるため、正確な計算が欠かせません。
年間スケジュールを立てて寄付先を選ぶ
上限額がわかったら、年間の寄付計画を立てます。1〜3月は前年の確定申告時期と重なるため、申告を済ませてから寄付を始めるのがおすすめです。
4〜9月に旬の果物や海産物の返礼品を選び、10〜12月に残りの枠を調整すると、届く時期が分散されて無駄がありません。寄付先を5自治体以内に抑えたとしても、確定申告が必要な方はワンストップ特例を使えない点を忘れないでください。
確定申告でふるさと納税の控除を申請する
不動産所得がある方はもともと確定申告が必要なため、ふるさと納税の申告が追加の負担になることはほとんどありません。手続きの流れは次のとおりです。
- 寄付した自治体から届く「寄附金受領証明書」を保管する
- 確定申告書の寄付金控除の欄に金額を記入する
- 寄附金受領証明書を添付して税務署に提出する
e-Taxを使えば自宅から申告でき、還付金も約3週間で振り込まれます。
まとめ|マンション投資×ふるさと納税は正しい手順で始めれば怖くない

マンション投資とふるさと納税の併用は、控除上限額の拡大と計画的な寄付という2つの面で有利に働きます。
一方で、損益通算による上限額の変動やワンストップ特例が使えない点を見落とすと、思わぬ自己負担が発生します。まずは総務省のシミュレーションで自分の上限額を確認し、年間スケジュールを立てるところから始めてみましょう。
正しい手順で進めれば、マンション投資で増えた所得を最大限に活かしながら、各地の返礼品を楽しめます。